近年、かき氷は驚くほど進化し、専門店も増えました。
現在、横浜には数多くのかき氷店がありますが、2001年にオープンした「かき氷店 小桃」は、その先駆けとも言えるお店ではないでしょうか。
人気店なので夏はいつも行列ができるものの、肌寒くなったこの時期なら入りやすいのではないかと思い、久しぶりに「かき氷店 小桃」に足を運びました。
シーズンオフの平日は狙い目!
開店時間の11時に合わせてお店に向かいました。
石川町の駅を降り、「大丸谷坂」と名付けられた急坂を登ると、途中に季節外れの「氷」の文字が風に揺れていました。
ここが「かき氷店 小桃」です。
お店の前には4人が並んでおり、待ち時間は15〜20分ほどでした。
何を食べるか悩んでいるうちにお店に入ることができ、特に苦にはなりませんでした。
シーズンオフの平日であれば、予約なしでも長時間待つことは少なさそうです。
白木を基調としたシンプルな店内
お店は白木がふんだんに使われ、明るく清潔感があります。かき氷屋さんなのに、どこか温かさを感じる空間です。
「こももまま」と慕われる店主さんの「ご来店ありがとうございます」という声を聞くと、なぜかいつも「おかえりなさい」と言われているような気がして、不思議な感覚になります。
カウンター中央で氷を削り続けるこももままは、営業中ずっと立ちっぱなしで大変だろうと思うのに、いつも笑顔でおいしくて美しいかき氷を作り続けています。
季節ごとに変わる期間限定メニュー
小桃のメニューは、大きく分けてレギュラーメニューと期間限定メニューの2つに分かれます。
▲栗とカスタードのモンブラン
▲アメリカンチェリーのサワークリームチーズケーキ
▲塩チョコマカダミア
▲Chaiチャイナ
期間限定メニューは、旬の食材や季節のイベントに合わせたメニュー。こちらが常に2種類ほど用意されているので、なかなかレギュラーメニューにたどり着けません。
レギャラーメニューで人気なのは「オレンジ香る塩キャラメル」。
どのメニューでもこももままがこだわっていることは「何かしらの変化が何回か感じられるような構成」。
こももままが「発掘系かき氷」と名付けた小桃のかき氷は、食べ進めるたびに食感や味に変化があり、1杯の中に驚きやわくわくがあります。
あれもこれも食べたくて選べないという方は、2〜3杯食べることもあるそう。
本日の1杯
今回オーダーしたのは「スイートポテりんご」。
秋の食材がたっぷりで、見た目もキュート!
食べるのがもったいないくらいですが、かき氷は本当に儚い食べものなので、さっそくいただきます。
トップのりんご型のスイートポテトをまず1口でパクリ。そしてなめらかなお芋のクリームのかかったかき氷にスプーンを入れます。
ベースのシナモンミルクが香り高く、食べ進めていくうちにやさしい酸味のりんご煮、もったりとしたカスタードのコクとキャラメルのほろ苦さが相まって、ほっこりした甘さに酔いしれる幸せなひととき…。
温かいほうじ茶をゆっくり飲むと体までほどけていくようです。
スペシャルな1杯
お伺いしたときには終了してしまっていましたが、ちょうどこの時期、スペシャルな1杯が小桃のメニューにありました。
2024年11月3日、小桃のある横浜を本拠地とする「横浜DeNAベイスターズ」が26年ぶりに日本シリーズを制し、日本一になりました。
横浜は街中がお祝いムードで、みんなで喜びを分かち合っています。
小桃でも横浜ベイスターズをイメージしたブルーと星をテーマにしたかき氷が期間限定で登場しました!
大好きな球団の日本一のお祝いを大好きなお店がしてくれる。
これぞ「横浜」ならではの楽しみです!
「かき氷店 小桃」は小さいお店です。
でもそこにはこももままの「ここで過ごす時間、かき氷と向き合うその一秒一秒を一緒に楽しんで、大切にしたい」という大きな思いがあふれています。
居心地がいいけど、そこにいる時間はかき氷1杯分。
決して長居はしません。
そのバランスがちょうどいいのでしょうか。
店を出るとすぐに次は何を食べようか、と考えている自分がいます。
期間限定メニューは常に変わり続けているから、何回行ってもメニューはいつも驚きがあります。もちろんレギュラーメニューの安定感も。
ぜひ、一度「かき氷店 小桃」を訪れてみてください。
手間をかけた食材から生まれるハーモニー、ときには意外性も楽しめますよ!
かき氷 小桃
住所:神奈川県横浜市中区石川町2-78-10 ビーカーサ石川町 102
アクセス:JR根岸線「石川町駅」徒歩約2分
TEL:045-263-8823
営業時間:11:00-16:00
定休日:月曜日・木曜日
駐車場:なし