地元民の心を癒すパワースポット。横浜市中区の「北方皇太神宮」

今回紹介するのは、横浜市中区の山手駅から徒歩15分弱の場所にある北方皇太神宮です。
広い本牧通りから細い道を通った先の静かな住宅街の中にひっそりと佇む、こじんまりとした神社。小さな神社でありながら、犬の散歩やサイクリングで寄り道し、お祈りに来ている地域住民の方の姿がちらちらと見えました。

平入り屋根が特徴。神明造の本殿

まずは手水舎。後ろに映っている社務所は工事中とのことでしたが、実はこの手水舎、伊勢神宮の第六十一回式年遷宮に伴い、内宮御正殿で使用されていた木材を下賜されて造られたのだとか。ご加護を求めて筆者もありがたく触ってみました。

そしてメインとなる本殿です。

日本の御祖神である天照皇大御神をお祀りしており、ご利益は除災招福、願事成就、五穀豊穣など多岐にわたると言われています。こちらは震災・空襲後の昭和21年に復興し、平成六年に再建されました。どっしりとした社殿からは厳かな雰囲気を感じられますね。家族や周りの人々の健康を見守ってくださるようお願いしました。

本殿のすぐ右横には本年の厄年、八方ふさがり早見表が。

筆者は後厄なので、厄が落ちるよう合わせてお祈りしてきました。

また、左横にはおみくじも二種類発見。今年に入って二度目の運試しはいかに…!

結果は小吉でした。

余談ですが、おみくじの順番は一般的に大吉、吉、中吉、小吉、末吉、凶という順で良いのだそう。
※神社によって異なるようなので、おみくじを引いた所で確認することをおすすめします。

おみくじの運勢に意識が向かいがちですが、書かれている和歌にもぜひ注目してみてください。あなたにとって必要な神様からのメッセージが込められているかもしれませんよ。

福徳稲荷神社の赤い鳥居

参道の向かい側には福徳稲荷神社の小さな境内がありました。

御祭神は倉稲魂神・猿田彦神・大宮能売神。商売繁盛や開運、芸能技能向上を合わせて参拝される方も多いようです。

ここでちょっとした豆知識を。稲荷神社と言えばお稲荷さんとして親しまれているキツネを連想する方もいらっしゃると思いますが、キツネは稲荷神のお使いとされ、神様を守る存在であり、神様そのものではありません。

また、稲荷神社の鳥居が赤色をしている理由は、古くから魔力や災厄を防ぐ色と考えられていたことに由来するとのこと。赤色は稲作に適した陽の光や温かさを招くとも考えられており、これまで鳥居に限らず神社仏閣の建物などにも使用されてきたようです。

今回御朱印もいただきました。

社務所の玄関のインターフォンを鳴らすと、すぐに宮司さんが顔を出してくださいました。御朱印の初穂料は300円。書置きとのことでしたが中央に大きく皇太神宮の文字と北方皇太神宮の朱印入りです。

記事へ掲載可能かお聞きしたところ、快く受け入れてくださり、妊娠中の筆者の体調にも気を遣ってくださいました。

北方皇太神宮の歴史

参道の横には一対の狛犬様の姿も。
かつての災害にも負けず、清廉な姿を保っていますね。

そのすぐ横には平成30年(2018年)に天皇陛下御即位30年を記念して建立された社号碑がそびえたっていました。

こちらの神社は元々は横浜山手の高台(現在のワシン坂公園辺り:横浜市中区山手町166-4)に鎮座していましたが、幕末に外国人居留地となったため、現在の場所に遷座されたようです。

長い歴史の中を地域とともに歩み、これまで山手地域の鎮守として見守ってきてくださった北方皇太神宮。

下校中の小学生のワイワイとした声を聞きながら、のんびりと神社の境内を歩くのはなんて心地良いのでしょうか。時間の流れがゆったりと感じられ、心が浄化されていくのを感じました。

都会の喧騒を離れ、ちょっとゆったりと過ごしたい…。そんなあなたにぴったりなオススメのスポットです。山手駅からは徒歩だけではなくバスで行くこともできます。地域の人々から愛され、異国情緒溢れる山手の歴史を感じられる北方皇太神宮に、ぜひ足を運んでみてくださいね。

北方皇太神宮
住所:神奈川県横浜市中区西之谷町73
アクセス:JR根岸線「山手駅」から徒歩約14分または横浜市営バス「千代崎町」バス停から徒歩約3分
TEL:045-622-1773(9:00-16:00)
駐車場:参拝者用あり

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。